畳訓練校手縫いへり無し畳

今週の訓練校!

五代目、奮闘記『今週の訓練校』
手縫いの作業を学ぶ畳訓練校の模様をご紹介します!

今回の課題は『へり無し新畳』の作成。
畳のへりを縫い付ける部分は通常なら畳表の藺草(いぐさ)を切り落としてしまうのですが、へり無し畳は切らずに折り曲げます。

この折り曲げるのがなかなかの手間なのです。
まずは畳表の折り曲げる部分をお湯につけて湿らせます。
冬は乾燥しているのでお湯でじっくり、夏は湿度があるので水で、梅雨時は霧吹きだけと、季節と環境によって変化します。

これをしないと藺草が割れてしまい、綺麗に折れません!

湿らせたら包丁を押しあて折り目を作っていきます。
ぎゅ、ぎゅ、ぎゅっとまっすぐに。

折り目がついたら今度は指の力だけで曲げていきます。

にぎ。

にぎにぎ。

にぎにぎにぎ。
結構ハードなんですよ、この作業。
握力がどんどん無くなってく。。。

折り曲げ完了したらいよいよ表を床に縫い付けていきます。
しっかり折れてないとビシッとした角がでないのと、寸法が狂ってしまいます。

へり付きとは違い肘でくいっとする『平刺し縫い』はしません。
いきなり返し縫いをし、藁を付ける位置も違い側面につけます。

こんな感じにつけていく。

返し縫いが終わったら畳をひっくり返して藁を叩き、裏側にまわし込みます。
この藁で畳表のヒゲを抑えて畳の厚みを調整していくのです。
短て側を框(かまち)と呼び、そちらも縫い付けます。

隅を仕上げたらいよいよ完成!!

へり無し畳、下準備が多いですね。なかなか大変でした。
今回使ったのは藺草表ですが、これを琉球表でしあげた畳を琉球畳と呼びます。
もともとは江戸時代に庶民は藺草の使用が禁止されていた歴史があり、代用品で丈夫な七島藺を使っていたそうです。
へりも当時は高価な物なので節約したとも言われています。
商家や農家、柔道畳として使われていた歴史もあるそうですよ!

この他にも片側だけヘリのある一本縁、さらにそれを細ベリで仕上げると、お部屋がスッキリとしあがるそうです。


後ろ姿がパンダみたい。
珍しく筆記試験も。

『西田畳店』創業140年。
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