施工事例

洋室でも畳を!置き畳の提案。

今回はちょっと変わった施工事例をご紹介いたします。
昨今の和室離れは皆さんもお分かりになるように急激なスピードで進行してますね。
畳屋としても辛いところですが、でも畳が好きな人はちゃんといるんですね。

そんなお客様からご連絡があり相談されました。

お客様「今度、引っ越しをするのですが、フローリングに畳を敷くことはできますか?」

当店「もちろんできます。」

そう、出来るんです!!
フローリングに畳敷いちゃってもいいんです!!

別に洋室だからフローリングじゃなきゃいけない理由なんてないし、
畳を敷くから和室にしなきゃいけない理由なんてありません。

しかも畳は現代的な壁紙の空間にも普通に溶け込みます。
畳縁や敷き方、縁なし畳など、いくらでもコーディネートできますから。
個人的には北欧家具やカリモクなどの木を特徴とした家具にも相性ばっちしだと思います。

いちど現場のほうに調査にいった所このような状態でした。

見事にフローリングですね。

この上に置いていくイメージですね。
そこで、問題になるのが畳の厚みです。フラットな床仕上がりに置いていくので厚みが出てきますね。

実は畳には厚みの種類があり、薄いものだと15㎜からあります。
かなり薄いですね。
よくご相談されるのが『お掃除ロボット』の事です。
僕は持ってないですがル〇バさんだと大体30㎜以上高い段差は乗り越えられないと聞きました、各社メーカーによっても違うと思いますので確認が必要ですね。
薄い15mmの畳であれば乗り越える事が出来るというわけです。

しかし、僕がおススメしているのは30mmの畳です。
なぜなら、畳は製作する工程で畳表をひっぱり『しわ』や『たるみ』が出ないようにします。

価格の安い畳表は伸ばしやすいので厚み15㎜でも問題ないのですが。
しっかりと織り込まれた畳表は15㎜では製作ができないのです。

つまり、15㎜ではいい商品、良質な畳表を選べないという事です。

また、芯材の床の耐久度も低く『裏返し』『表替え』など継続して使用する事に向いていないですね。
基本的に使い捨ての商品であると考えてください。
「汚くなったので取り替えたい!」となっても毎回心材まで新品の畳になります、毎回イニシャルコストがかかる訳です。
もったいないですよね!

僕としては豊富な畳表の種類をお選びして頂きたいですし、末永く使っていただきたいです。

なので厚みは30㎜がおススメです。

と、お話したところ30㎜厚で決まりました。
今回のお客様はお部屋に敷き詰める事をご希望されていましたので、現地で採寸したところ、衝撃の事実が・・・
関東間より少し大きいお部屋だったんです。

そこで、お部屋の壁側に地板を作ることを提案しました、

地板を作ることによって以下のような事にも対策しています。

そう、よくマンションなどで柱型が出ている所はこうなってますね。
実は、これ裏返し出来ないんです。
別にここだけ新しく表替えでもいいんですが、色が合わなかったりするんで、初めから回避できるんだったらそれに越した事は無いかなと。

地板を作った工程は以下になります。

地板には15㎜の木材と、12㎜のベニヤ板、仕上げは3㎜のフロアタイルを張りました。

15+12+3=30 ぴったりですね!

もちろんフローリングに直接ビス止めはしてません。
簡単に取り外せます、そしてフロアタイルも150㎜×900㎜のシート状で一枚ずつ簡単にはがせます。
ついでに入り口側と窓側に木材を一本ながして畳が動かないようにしました。
四角く囲むことが出来たのでズレる心配もないですね。
本来の置き畳であれば裏面にすべり止めシートを張り付けて動かないようにします。

いよいよ畳を敷きこんでいきます!

地板との段差もなく仕上がりました!

使用した畳表は刈り取りなどの産地研修でお世話になっている吉田さんの畳表でした!
いつもありがとうございます!
残留農薬ゼロをモットーに、自然に由来の畳表にこだわっている吉田さん。
お客様はお孫さんもお見えになるとの事なので安心できますね!
ご依頼有難う御座いました!


今回のお仕事で思ったのですが、賃貸物件を決める要因って間取りだけじゃないですよね。
駅から近い、職場から近い、実家から近い、家賃が手ごろ、日当たりがいい、・・・

もちろん、初めから和室がいいと言ってくれるお話も聞きますが、他の条件は満たしてるが和室だけないという方もいるんじゃないでしょうか。
賃貸物件でも和室は減少してますからね、もしかしたら初めから選択できなかった事もあるかと思います。

賃貸物件で和室がなく畳をあきらめている方、ぜひ置き畳をご検討してみてください♪


『西田畳店』創業140年。
『リフォーム二シダ』内装全般なんでも。
西田光二
住所:東京都三鷹市牟礼6-12-9
TEL 0422-44-3320
FAX 0422-49-9207
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